【2021年】衆議院議員出身業種トップ10

業界別

・上位トップ10の業種と全体に占める割合

・職業別の主要政治家ご紹介

 今回は国会議員の前職が気になり業種別にランキングを作りました

 普段選挙などでは知名度のある政治家の行動・言動が日夜報道されますが、

 実は特定のルート、業界出身者が大多数だとわかり大変驚きました。 

 読者の皆さまにも政治家の力関係、支持基盤などの背景をご参考頂ければと思います。

 今回も議員の選定はポリマネの独断でさせて頂いておりますことご了承ください。

第1位 地方議員・首長 119人

全体(465議席)に占める割合:25.5%

国会議員の約4分の1が地方議員・首長経験者だと皆さん知っていましたか?

菅総理も小此木彦三郎議員の秘書から横浜市議会議員を経て国会議員になられています。

余談ですが、息子の小此木八郎内閣府特命担当大臣は当時秘書をしていた菅総理とも面識があり

今度の横浜市長選も菅総理との繋がりを強く感じる出馬ですね。

また現自民党幹事長の二階俊博議員も大学卒業後に遠藤三郎元建設大臣のもとで

秘書を務めた後、和歌山県議会議員から国政に転身しています。

さて、このように秘書→地方議員→国会議員となる流れが最も主流のようです。

その他、民間企業や※松下政経塾から地方議会、国政に転出する議員などもいます。

※松下政経塾とは:https://www.mskj.or.jp/about/index.html

第2位 国家公務員 68人

全体(465議席)に占める割合:14.6%

こちらは、半分以上が下記流れで国会議員になっています。

東大→国家公務員(財務省などの中央省庁)→地元選挙区から出馬

有権者、特に地方において東大、キャリア官僚のブランドは相当影響力があり、

支援者に対するイメージも良く選挙戦では大変有利に働くのではないでしょうか?

また出身省庁とのパイプ役にもなるため、我々国民が納めた税金の使い道である

予算配分等を管轄する財務省出身者は19人と全体のトップに位置しています。

次いで、経済産業省15人、国土交通省13人、総務省8人と続きます。

うがった見方をすると、「お金」「経済」「インフラ」「情報」を管轄する

省庁出身者の数は重要度の高い政策に比例して多くなるとも考えられます。

加藤勝信官房長官、国民民主党党首の玉木雄一郎議員は財務省出身です。

経済産業省出身は、西村康稔内閣府特命担当大臣、立憲民主党の岡田克也議員

日本維新の会の足立康史議員、元日本維新の会の丸山穂高議員などがおります。

第3位 民間企業 61人

全体(465議席)に占める割合:13.1%

与党の民間企業出身者は世襲する2世、3世の子息が商社などに在籍するものと、

東大、慶大などから上場企業で勤めた後に政界進出するケースが多いようです。

また、野党の場合は電気、通信などの労働組合の組織内候補として

地盤、カバンを引き継ぎ政界進出するケースが多いようです。

世襲2世、3世議員として、安倍前総理が神戸製鋼、岸防衛大臣が住友商事、

河野内閣府特命担当大臣は富士ゼロックス

福田康夫前総理の息子である福田達夫議員は三菱商事出身です。

また東大出身では、丸紅、読売新聞、マッキンゼーなどを経て政界入りした茂木外務大臣

三菱総合研究所などを経て政界入りした上川法務大臣などです。

慶應大学出身として赤羽国土交通大臣は三井物産出身です。

野党では、立憲民主党の田嶋要議員岡本章子議員がそれぞれNTT労働組合出身、

国民民主党の浅野哲議員は日立製作所出身で電機連合出身です。

第4位 議員秘書 45人

全体(465議席)に占める割合:9.6%

議員秘書で圧倒的に多いのは、当時国会議員だった父親の秘書になり、

引退後に地盤(票)、カンバン(知名度)、カバン(お金)を引き継ぐケースです。

与党政治家に多く、皆さんもご存じである小泉環境大臣も小泉元総理の子息であり、

小泉大臣の曾祖父にあたる又二郎氏から4世代にわたり生粋の政治家一族です

その他にも田村厚生労働大臣は、伯父である元衆議院議長、運輸大臣、労働大臣、

通商産業大臣等を務めた田村元議員の秘書となり、引退後伯父の選挙区より出馬し

当選しています。

江藤拓元農林水産大臣も、運輸大臣などを歴任した父である江藤隆美元衆議院議員の秘書となり、

父親の引退後、地盤を引き継ぎ当選を果たしています。

野党では、立憲民主党の中村喜四郎元建設大臣(自民党時代)は田名角栄元総理の秘書を務めた後、

国会議員となり初当選から連続14回、40年以上のキャリアを誇っています。

建設大臣時代に汚職に絡む事件で逮捕、実刑判決を受けた身でありながら、

強固な支持基盤の応援もあり、異例の復活当選を果たした議員でもあります。

第5位 マスメディア 37人

全体(465議席)に占める割合:8.0%

現在も世論形成や国会への大きな影響力を誇るテレビ、新聞、雑誌など

マスコミ出身者は多くいます。中でもNHK電通読売グループ(読売新聞、

日本テレビ)は上位を占めています。

特にNHKは9人と最多で、竹下派会長である竹下亘議員、鈴木宗男議員の娘であり

竹下派の鈴木貴子議員、立憲民主党の安住元財務大臣などがいます。

次いで電通で4人、高村正彦元外務大臣の息子である高村正大議員

父、祖父、祖母が国会議員で、祖母中山マサは女性初の大臣(厚生大臣)と生粋の

政治家一族である中山泰秀議員などです。

最後に読売グループも4人、元東京都知事で作家の石原慎太郎を父に持つ、

石原派会長の石原伸晃議員、立憲民主党の渡部周議員などです。

第6位 金融関係 31人

全体(465議席)に占める割合:6.6%

主に世襲議員が多く勤めていた業界だと感じます。

例えば岸田政調会長は日本長期信用銀行退職後、元中小企業庁長官である父文武氏の

地盤を引き継ぎ国会議員になっています。また祖父正記氏の代から続く政治家一族であり、

宮澤喜一元総理とは親戚関係、元経済産業大臣の宮澤洋一議員とは従兄弟の間柄です。

また、石破茂元防衛大臣も三和銀行(現三菱UFJ銀行)退行後、

自治大臣などを務めた父二朗氏の地盤を引き継ぎ国会議員になっています。

他には武部勤元幹事長の息子である武部新議員は日本興業銀行(現みずほFG)などがいます。

第7位 士業(弁護士など) 24人

全体(465議席)に占める割合:5.1%

弁護士から国会議員に転身しているのは、公明党の北側一雄幹事長

立憲民主党党首の枝野幸男議員などです。

第8位 医療関係 20人

全体(465議席)に占める割合:4.3%

与党では自民党の鴨下一郎議員、野党立憲民主党の阿部知子議員などが医師出身です。

参議院の回でご紹介したいのですが、日本医師政治連盟の組織内候補として、

自民党の自見はな子議員(父親は自見庄三郎元郵政大臣)、羽生田俊議員がいます。

ちなみに、日本医師政治連盟は日本医師会の掲げる政策を実行するための組織であり

日本医師会は自民党への政治献金窓口である財団法人国民政治協会に対して

毎年2億円の献金を行っています。

また、自民党の阿部俊子議員木村弥生議員は日本看護協会出身です。

日本看護協会の掲げる政策を実現するための組織である日本看護連盟は参議院も併せ

4名の国会議員を輩出しています。

第9位 教育関係 16人

全体(465議席)に占める割合:3.4%

自民党では牧島かれん議員、立憲民主党の西村智奈美議員がそれぞれ非常勤講師

共産党の赤嶺政賀議員は高校教師などとなっています。

第10位 政党職員 14人

全体(465議席)に占める割合:3.0%

半数以上は共産党系の団体出身議員となります。

日本共産党職員出身は、志位和夫委員長穀田惠二国会対策委員長です。

日本民主青年同盟出身は、塩川鉄也議員笠井亮議員などがいます。

※日本民主青年同盟:https://www.npa.go.jp/hakusyo/h23/honbun/html/2-sho4_3_4.html

出典:衆議院ホームページ 

会派名及び会派別所属議員数

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