- 自治労(公務員)
- 日教組(教職員)
- JA労組(農協、農業関係)
- NTT労組 (NTT関連企業)
2回目となる今回は、立憲民主党に所属する議員を支援する労働組合について調べてみました。
全組織の会員数がそれぞれ10万人を超える巨大組織となっています。
伝統的に公務員が支持母体となっている自治労、日教組が有名ですが、
農協、農業関係者、唯一の支援団体であり、民間企業のNTT労組がいるのも特徴です。
自治労 (全日本自治体労働組合)
会員数:約77万人
自治労は全国の県庁、市役所、町村役場、一部事務組合などの地方自治体で働く職員のほか、
福祉・医療に関わる民間労働者、臨時・非常勤等職員、公営交通労働者などの労働者など
公共サービスに関連する組合が結集する労働組合です。
現在2名の参議院議員を擁しており、江崎孝議員は2016年の選挙において比例得票数約18万票、
岸真紀子議員は2019年の選挙で比例得票数約16万票をそれぞれ獲得致しました。
会員数77万人のうち、20%ほど(約4人に1人)が投票していることになりますので、
他の会員は別候補へ投票したのかわかりませんが、投票先を全国で調整していたら強固な組織ですね。
社民党から離党した吉田忠智議員も自治労出身ですので、次回選挙では2名を支援する場合、
組織の強さを測れる試金石になるのではないかと考えられます。
出典
自治労HP: https://www.jichiro.gr.jp/about
日本教職員組合(日教組)
組合数:約23万人
衆議院4名、参議院4名、計8名の国会議員を送り出している組織であり、
その政治部門として機能しているのが日本民主教育政治連盟議員(日政連)です。
衆議院では、北海道か1区に道下大樹議員が13万票で当選、
本田平直議員が9万票を獲得し比例復活当選、鹿児島1区で川内ひろし議員が7.6万票で当選、
大分3区の横光克彦議員は8.4万票で比例復活当選しています。
また、参議院の4名のうち、全国比例の那谷屋正義議員が18万票(2016)、
水岡俊一議員が16万票(2019)でそれぞれ当選しています。
選挙区では、2016年に斎藤嘉隆議員が愛知選挙区で57万票、
2019年に勝部賢志議員が北海道選挙区で52万票を獲得し当選しています。
参議院の比例得票数から組織の規模に近い数字ですが、
選挙区で50万票以上獲得しているのはなぜでしょうか?
それは、自治労などの他の労働組合と連携を図り選挙活動を展開した結果、
票の上積みが可能となり上記のような得票数となっているようです。
近年は年々加入率が下がっており、今では30%を切るような状況ですが、
今年の衆議院議員選挙、来年の参議院選挙において得票数が低下するのか、
もしくはその逆も考えられるのか注目すべき組織の1つであります。
出典
日教組概要:https://www.jtu-net.or.jp/whats-jtu/group/
日本郵政グループ労働組合
会員数:24万3千人
日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命3社の労働組合として組織されており、
正規、非正規社員問わず加入が認められています。※年会費は4~6万円程と言われています。
組合の独自候補は2名おり、2016年の参議院選挙で難波奨二議員が比例得票数約19万票獲得、
2019年の参議院選挙において小沢雅仁議員が比例得票数約14万票で当選しています。
この年大幅に獲得票数が減ったのは、かんぽ生命不正販売事件が発生した際、
組合員である末端の販売員を守れない組合に対する不信感も影響したのではないでしょうか。
出典
日本郵政グループ労働組合:https://www.jprouso.or.jp/system/servlet/yusei.UserTop
組合費:https://toyokeizai.net/articles/-/410449?page=6
かんぽ生命不正販売事件:https://www.nishinippon.co.jp/theme/989/
NTT労働組合
会員数:約15万人
日本郵政グループ同様、元々旧電電公社として国営であり、連結売上11兆円、従業員数30万人、
そして今でも財務大臣が34%の株式を持つグループ企業です。
傘下の企業は、NTT東・西日本、NTTドコモ、NTTコミュニケーションズ、
NTTデータの計5社です。その他関連企業も入れると同業界、日本全体でも有数の巨大企業となり、
日本郵政グループが民営化されるまでは民間労働組合の中で最大規模を誇っていました。
現在、組合の独自候補は衆議院2名、参議院2名の計4名おります。
衆議院は、千葉1区の田嶋要議員、宮城1区の岡本章子議員がそれぞれ2017年選挙において、
比例復活で当選を果たしております。
参議院は、2016年に石橋通宏議員が比例得票数約17万票、
2019年に吉川沙織議員が比例得票数約14万票でそれぞれ当選を果たしておりますので、
組合数15万とほぼ合致しているので手堅い組織体制があるものと考えられます。
出典
NTT労働組合組織構成:https://www.ntt-union.or.jp/about/organization.html
出典
「連合」構成組織一覧:https://www.jtuc-rengo.or.jp/about_rengo/data/kouseisoshiki_ichiran.pdf?2188
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